フリーランス法に関するメモ8

こんにちは、弁護士・税理士の鳥光です。

 

今日もブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

今回は、取引適正化パート(第2章)で定められた事項に違反する行為に対する処置についてです。

 

1 フリーランス法第2章(取引適正化パート)を所管する機関

フリーランス法第2章は、取引の適正化に関する規定を定めたものであり、主に公正取引委員会、中小企業庁が担当しています。

 

フリーランスが、発注事業者から報酬の減額や受領拒否など、第2章に定められた禁止行為を受けたと認識した場合には、これらの行政機関に対してその事実を申し出ることができます。

 

この申出制度は、取引上弱い立場に置かれやすいフリーランスが、不利益な取扱いを受けた場合でも行政による調査や是正を求めることができるように設けられたものです。

 

また、フリーランスが申出を行ったことを理由として、発注事業者が契約の打切りや報酬の減額などの不利益な取扱いをすることも禁止されています。

 

2 違反に関する措置
公正取引委員会や中小企業庁は、申出やその他の情報によりフリーランス法違反の疑いを把握した場合には、必要な調査を行うことができます。

 

調査の結果、法令違反が認められた場合には、違反行為を是正するために必要な指導や助言、勧告、公表などの措置が講じられることがあります。

 

さらに、勧告に従わない場合場合などには、命令や罰則の対象となることもあります。

 

このような制度が設けられているのは、フリーランス法の実効性を確保し、公正な取引環境を維持するためです。
発注事業者は、法令の内容を十分に理解した上で適正な取引を行うことが求められています。

フリーランス法に関するメモ7

本ブログにアクセスいただきありがとうございます。

 

弁護士・税理士の鳥光でございます。

 

今回は、フリーランスに発注する側において禁止される行為についてです。

 

1 フリーランス法5条が適用されるケース
フリーランス法第5条は、一定期間以上継続してフリーランスに業務を委託している発注事業者に対して適用されます。

 

具体的には、発注事業者が特定受託事業者(フリーランス)に対し、1か月以上の期間にわたって継続的に業務を委託している場合には、第5条の規定が適用されます。

 

継続的な取引関係にあるフリーランスは、発注事業者との力関係から不利益な取扱いを受けやすい立場にあります。
そのため、フリーランス法では、継続的な業務委託については、通常の取引条件の明示義務を課すことに加え、発注事業者による一定の不当な行為を禁止しています。

 

なお、第5条は継続的業務委託に適用される規定であり、単発の業務委託には原則として適用されません。

 

2 フリーランス法5条で禁止される行為
発注事業者が継続的業務委託において行ってはならない行為として、主に次のようなものが定められています。

 

①フリーランスに責任がないにもかかわらず、受領した成果物を拒否すること
②フリーランスに責任がないにもかかわらず、報酬を減額すること
③通常の相場と比べて著しく低い報酬を一方的に定めること
④正当な理由なく、成果物の返品を行うこと
⑤自己の指定する商品やサービスの購入・利用を不当に強制すること
⑥金銭や役務などの経済上の利益を不当に提供させること
⑦フリーランスに責任がないにもかかわらず、契約内容を不当に変更したり、やり直しを求めたりして不利益を与えること

 

これらの禁止行為は、フリーランスが適正な取引条件の下で安心して業務を行える環境を確保することを目的としています。

もっとも、成果物に契約不適合がある場合や、天災その他のやむを得ない事情がある場合など、正当な理由が認められるケースでは、受領拒否や返品などが直ちに禁止されるわけではありません。
そのため、実際の取引では、個別の事情を踏まえて適法性が判断されることになります。