フリーランス法に関するメモ6

こんにちは、弁護士・税理士の鳥光です。

今日もブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

今回は、フリーランスへの報酬の支払い期日に関する制限についてです。

フリーランス法では、フリーランスが安心して業務を行えるよう、発注者による報酬の支払期日に一定のルールを設けています。

特に、支払いを不当に遅らせることを防ぐため、支払期日には明確な制限が設けられており、再委託の場合に関する特例もあります。

 

1 フリーランス法第4条
フリーランス法第4条において、特定業務委託事業者が特定受託事業者に業務を委託した場合には、一定の期限までに報酬を支払わなければならないことが定められています。

 

この規定は、企業とフリーランスとの間で生じやすい報酬の支払い遅延を防止し、フリーランスの安定した事業運営を図ることを目的としています。

なお、この義務は、従業員を使用している「特定業務委託事業者」に課されるものであり、すべての発注者に適用されるわけではありません。

 

2 基本的な支払期日
特定業務委託事業者は、原則として、物品等を受け取った日または役務の提供を受けた日から起算して60日以内のできる限り短い期間内に、報酬の支払期日を定めなければならないとされています。

 

また、契約で60日を超える支払期日を定めた場合であっても、原則として、物品等を受領した日または役務の提供を受けた日から60日を経過した日の前日が法定の支払期日となります。

そのため、第4条の対象となる発注者は、契約書や発注書を作成する際には、支払期日が法律に適合しているかを確認することが大切です。

 

3 再委託の場合の支払期日
フリーランス法では、元請事業者から委託を受けた業務をフリーランスへ再委託する場合について、支払期日に関する特例が設けられています。

 

この場合には、一定の要件を満たすことを前提として、元請事業者から報酬の支払いを受ける日までの日数を考慮した支払期日を定めることが認められています。

この特例を利用するためには、元委託業務の支払期日など、公正取引委員会規則で定められた事項をフリーランスに対してあらかじめ明示する必要があります。

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フリーランス法に関するメモ5

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弁護士・税理士の鳥光でございます。

 

今回は、フリーランスに発注する際の、取引に関する条件等の明示についてです。

 

フリーランスに業務を委託する際、発注者には取引条件を明示する義務が課されています。

 

あらかじめ取引条件を可視化にすることで、契約内容に関する認識の違いなどに起因するトラブルを防止することが、この義務の目的です。

 

1 フリーランス法第3条第1項
フリーランス法第3条第1項では、業務委託事業者が特定受託事業者に業務を委託した場合には、原則として直ちに、給付の内容、報酬の額、支払期日その他の公正取引委員会規則で定める事項を、書面または電磁的方法により明示しなければならないと規定されています。

 

この通知は、実務上「3条通知」と呼ばれることがあります。

 

契約書を作成する方法のほか、電子メールやショートメッセージなどを利用して通知することも認められています。

この義務は、フリーランス法上の「業務委託事業者」に広く課されるものであり、発注者の規模にかかわらず遵守する必要があります。

 

2 3条通知で明示しなければならない事項

3条通知では、公正取引委員会規則に基づき、次のような事項を明示する必要があります。

 

①業務委託事業者および特定受託事業者の名称
②業務を委託した日
③委託する業務(給付)の内容
④給付を受領する日または役務の提供を受ける日・期間
⑤給付を受領する場所または役務の提供を受ける場所
⑥検査を行う場合には、その完了予定日
⑦報酬の額
⑧報酬の支払期日
⑨現金以外の方法で報酬を支払う場合には、その方法に関する事項
⑩内容が定められない時効がある場合や、共通事項がある場合の明示事項

 

これらの事項を明確にすることで、契約に関する双方の認識を一致させ、取引上の紛争を未然に防ぐことにつながります。

そのため、発注者は、業務委託を行う際には必要事項を漏れなく記載した契約書や発注書などを作成し、適切な方法でフリーランスに通知することが重要です。

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フリーランス法に関するメモ4

弁護士・税理士の鳥光です。

 

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今回は、フリーランスに発注する者の区分と義務についてです。

 

フリーランス法では、保護されるフリーランスだけではなく、発注を行う事業者についても区分が設けられています。

 

発注者の類型によって課される義務が異なるため、自社がどの区分に該当するのかを理解することが重要です。

 

1 従業員がいない個人事業者・一人社長(法人)
発注者がフリーランスである場合、つまり従業員を使用していない個人事業主や、一人で事業を営む法人(いわゆる一人社長の法人)である場合も、フリーランスに業務を委託する場合には「業務委託事業者」に該当します。

 

フリーランスとの取引では、取引条件を書面や電子メールなどで明示する義務が課されています。

 

一方、育児・介護への配慮義務や中途解除時の事前予告義務など、一部の義務については適用されません。

 

2 特定業務委託事業者
「特定業務委託事業者」とは、従業員を使用している事業者であって、フリーランスに業務を委託する者をいいます。

 

企業のほか、従業員を雇用している個人事業主も、この区分に該当します。

 

特定業務委託事業者には、取引条件の明示義務や報酬支払期限の遵守義務、募集情報の的確表示義務、ハラスメント対策に関する体制整備義務に加え、一定期間以上継続して業務を委託する場合には、育児・介護と業務の両立への配慮義務、中途解除等を行う場合の事前予告義務など、より多くの義務が課されています。

 

このように、フリーランス法では、発注者の事業規模や組織体制に応じて義務の内容に差を設けることにより、フリーランスとの適正な取引を実現することを目指しています。

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フリーランス法に関するメモ3

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弁護士・税理士の鳥光でございます。

 

今回は、フリーランス法による保護の対象となる者について説明します。

 

1 フリーランス法における保護対象の定義
フリーランス法では、保護の対象となる者として「特定受託事業者」と「特定受託事務従事者」が定義されています。

 

第2条第1項第1号において、「特定受託事業者」とは、業務委託の相手方である事業者のうち、従業員を使用しない個人または法人(いわゆる一人社長)をいうと定められています。

 

また、同項第2号において、「特定受託事務従事者」は、特定受託事業者である個人および法人の代表者と定められています。

 

2 特定受託事業者
「特定受託事業者」とは、一般的に「フリーランス」と呼ばれる方を法的に定義した概念です。

 

例えば、個人事業主としてデザインやプログラミング、ライティング、コンサルティングなどの仕事を請け負っている方や、従業員を雇用せずに事業を営む法人などが該当する可能性があります。

 

一方で、従業員を使用して事業を行っている事業者は、基本的に特定受託事業者には該当しません。

 

このように定義をし、企業との交渉力に差が生じやすい、比較的小規模な事業者を保護することがフリーランス法の目的の一つとなっています。

 

3 特定受託事務従事者
「特定受託事務従事者」とは、特定受託事業者の業務に実際に従事する者(自然人)をいいます。

 

例えば、フリーランスで活動している個人事業主であれば、その本人が特定受託事務従事者に該当します。
また、従業員を使用しない法人であれば、その法人の役員(代表取締役など)のように、実際に業務に従事している人が該当します。

 

フリーランス法では、育児や介護との両立への配慮やハラスメント対策、解除等に関する制限など、人に着目した保護を行う場面があります。
そのため、事業者そのものだけではなく、実際に業務を行う者である特定受託事務従事者についても定義が置かれています。

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フリーランス法に関するメモ2

弁護士・税理士の鳥光でございます。

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今回は、フリーランス法の条文の構成と、所管についてお話をします。

 

1 条文の章立てについて

フリーランス法の制定目的は、主に2つです。
フリーランスと委託事業者との取引の適正化と、フリーランス側が安心して働ける環境の整備です。

法律も、大きく「取引の適正化」に関する部分と、「就業環境の整備」に関する部分とで構成されています。

具体的には、総則に続き、取引条件の明示や報酬の支払期日など、委託事業者が遵守すべき取引上のルールを定めた章と、募集情報の適切な表示や、ハラスメント対策、育児・介護等への配慮など、就業環境の整備に関する章が設けられています。

さらに、行政機関による指導や勧告などの措置や、罰則に関する規定も置かれ、法律の実効性を確保しています。

 

2 公正取引委員会所管部分と厚生労働省所管部分

フリーランス法の特徴の一つとして、複数の行政機関が所管している点が挙げられます。

取引の適正化に関する部分については、取適法に類似することから、公正取引委員会が所管しています。

就業環境の整備に関する部分については、労働法に類似することから、厚生労働省が所管しています。

そのため、実際に問題が生じた場合には、事案の内容に応じて相談先や対応する行政機関が異なることがあります。

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フリーランス法に関するメモ1

今日も本ウェブサイトをご覧いただきありがとうございます。

弁護士・税理士の鳥光です。

時折、フリーランス法に違反した出来事を、ニュースなどで目にするようになりました。

今回からは、フリーランス法の基本的なことを書いていきたいと思います。

第1回目は、フリーランス法制定の背景と目的についてです。

 

1 働き方の変化とフリーランスの増加

近年、働き方の多様化が進んでいます。
会社等に雇用されるのではなく、個人で仕事を受注する働き方を選ぶ人も増える傾向にあります。
このような仕事の形が、一般的にフリーランスと呼ばれます。

IT技術の発展により、場所を問わずにできる仕事が増えたことや、副業を認める企業が増えたことも、その背景にあると思われます。

フリーランスは、自ら仕事を選択しやすく、柔軟な働き方ができるというメリットがあります。
一方、取引先との力関係によって、十分な保護を受けられない場面も少なくありませんでした。

なお、今回、フリーランスの法的な定義については便宜上割愛いたします。

 

2 委託する事業者との交渉力、情報収集力の差

フリーランスと委託事業者との間では、交渉力や情報収集力に差が生じることがあります。

例えば、契約内容が曖昧なまま業務が開始され、報酬はそのままに業務の追加や修正要求を繰り返されることや、報酬の支払いを先延ばしにされるなどのトラブルが発生するケースも見受けられました。

個人で活動するフリーランスにとって、継続的な取引を維持することは重要です。
不利な条件でも受け入れざるを得ない状況にあることを、交渉時に衝かれがちなのです。

立場の違いから生じる不合理な不利益を軽減し、公正な取引関係を実現することが求められるようになりました。

 

3 取引の適正化と就業環境の整備

こうした背景から、「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(いわゆるフリーランス法)が制定されました。

この法律の主な目的は2つです。
ひとつは、フリーランスと委託事業者との取引の適正化です。
もうひとつは、フリーランスが安心して働くことができる就業環境を整備することです。

具体的には、契約条件を書面などで明示することや、一定の場合には、報酬を一定期間内に支払うこと、不当な返品や報酬減額をしないこと、ハラスメント対策や育児・介護等との両立への配慮をすることなどが定められています。

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事業運営と消防用設備等26

弁護士・税理士の鳥光でございます。

 

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今回は、消火器具の部品(バルブ、ホース、ノズル)についてです。

 

消火器は火災時に迅速かつ安全に消火できるよう、各部品が精密に設計されています。
バルブ・ホース・ノズルは、消火薬剤の放射を制御するための部品です。

 

バルブは本体内部にあるサイホン管とホースの間にあり、操作レバーなどで開閉することで消火薬剤の放出を制御する装置です。

 
一般的な事業所等に置かれている消火器においては、上部に設けられたレバーで開閉します。
また、バルブの開閉に用いるレバーには安全栓や封印が付され、未使用であることが確認できるようになっています。

 

ホースは、消火薬剤をバルブからノズルに伝える通路になる部品です。
耐圧性・耐薬品性を備えたゴムや合成樹脂が使用され、長さや曲げやすさも設計のポイントとなります。
ホースに異常があると消火薬剤の散布に悪影響を及ぼすため、定期的に詰まりや破損がないか点検する必要があります。

 

ノズルは、ホースの先に取り付ける部品で、消火薬剤の放射の形状やなどを決定します。
開閉式のものや、霧状放射と棒状放射を切り替える切り替え式のものもあります。
手さげ式の水消火器や強化液消火器のノズルは、霧状に固定されています。

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事業運営と消防用設備等25

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弁護士・税理士の鳥光です。

 

今回は、消火器具の部品のうち、本体容器の材質とキャップについてのお話です。

 

消火器は、火災時に確実に動作することを担保ため、耐久性と安全性を備えられるように設計されています。
本体容器とキャップには、消火薬剤や放出用のガス等を密封するという役割があります。

 

本体容器は消火薬剤を内蔵し、高圧に耐える構造であることが求められます。
一般的には鋼製容器かステンレス製の容器が用いられます。
どちらも内部の薬剤と長期的に接触しても化学反応を起こさず、長期間内圧を受けることに耐えられる材質とされています。

 
鋼製の場合、内径が120mm未満の場合には厚さ1mm以上、内径が120mm以上の場合には厚さ1.2mm以上のものを用います。

 
ステンレス製の場合、内径が100mm未満の場合には厚さ0.8mm以上、内径が100mm以上の場合には厚さ1mm以上のものを用います。

 

キャップは消火器本体とレバーやホースを接続し、消火薬剤や放出用ガスを密封する部品です。
容易に外れないこと、放出用ガスや消火薬剤が漏れないこと、整備の際にキャップを安全に外せるよう減圧孔または減圧溝を設けることなどが求められます。

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事業運営と消防用設備等24

弁護士・税理士の鳥光でございます。

 

今回もブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

 

今回は、消火薬剤の種類と特徴についてお話しさせていただきます。

 

消火器の内部には、火災を鎮めるための消火薬剤が充填されています。
それぞれ特徴や効果が異なるため、火災の種類や性質に応じて適切な薬剤を使い分けることが重要です。

 

一般的な事務所などに置かれている消火器の例としては、粉末消火薬剤と強化液消火薬剤を用いたものが挙げられます。

 

粉末消火薬剤はリン酸アンモニウム塩などを主成分とし、普通火災(A)、油火災(B)、電気火災(C)に幅広く対応できます。
燃焼の連鎖を抑える作用(抑制作用)と酸素遮断効果があります。

 

強化液消火薬剤は、水に添加剤を加えたもので、冷却作用と抑制作用をもって消火します。
特に木材や紙などのA火災に強く、再燃防止効果も高いのが特徴です。
霧状に噴射する消火器であれば、油火災や電気火災にも使用できます。

 

泡消火薬剤は、界面活性剤を含んだ泡で燃焼表面を覆い、冷却および酸素の供給遮断によって消化します。
普通火災、油火災に使用できますが、電気火災には使用できません。

 

二酸化炭素消火薬剤は、酸素濃度を下げて燃焼を抑制します。
油火災、電気火災に有効であり、残留物が残らないという利点があります。
ただし、人が酸欠に陥る危険性があるため、密閉空間での使用は制限されています。

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事業運営と消防用設備等23

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今回は、消火器の能力単位についてです。

 

消火器には、それぞれの消火能力を数値で示す能力単位という概念があります。
能力単位とは、一定規模の火災に対してどの程度の消火性能を発揮できるかを示す指標です。
この指標をもとに、建物の規模や用途に応じた適切な消火器の選定や設置数を算定することになります。

 

能力単位は、火災の種類ごとに定められています。
例えば、「3-A」「6-B」などと表示されます。
記号のうち「A」は普通火災(木材・紙・繊維など)、「B」は油火災(ガソリン・灯油など)を表し、数字が大きいほど能力が高いことを意味します。

 
A火災の場合、杉の角材を組んだ模型に点火し、消火することができた模型の数で能力単位を決定します。
B火災の場合、水とガソリンを入れた模型に点火し、消火することができた模型の数で能力単位を決定します。
なお、C火災(電気火災)については、能力単位はありません。

 

小型消火器の能力単位は、A火災に対して1以上、またはB火災に対して1以上でなければなりません。
大型消火器の能力単位は、A火災に対して10以上、またはB火災に対して20以上でなければなりません。

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