事業運営と消防用設備等22

弁護士・税理士の鳥光でございます。

 

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今回は、消火器の設置距離および設置個数を減らせる条件についてです。

 

消火器は、火災の初期段階で迅速な対応ができるよう、建物の用途や面積に応じて適切な数を、適切な位置に設置することが求められます。
消防法令では、設置場所までの移動距離(設置距離)と必要個数について明確な基準が定められています。

 

まず、設置距離については、建物内のどこからでも容易かつ迅速に消火器へ到達できるよう、原則として歩行距離20m以内に1台以上を設けることとされています。

 

設置個数については、基本的には防火対象物の用途や床面積に応じた能力単位以上の数の消火器を設置することを求められますが、設置数を減らせる条件も存在します。
具体的には、大型消火器を設置する場合、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備を設置する場合です。
大型消火器を設置した場合には、必要な能力単位を2分の1減らすことができます。
その他の消火設備を設置した場合には、必要な能力単位を3分の1減らすことができます。
ただし、防火対象物の11階以上に設置する消火器具については、能力単位を減らすことができない点に注意が必要です。

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事業運営と消防用設備等21

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今回は、地下街等に設置することができない消火器具についてのお話をいたします。

 

地下街や地階などの閉鎖性が高い空間では、使用する消火器具によっては、消火剤が充満し人体に有害な影響を及ぼす可能性があります。
安全性を確保するため、地下街、準地下街、地階・無窓階・居室(換気について有効な開口部の面積が床面積の30分の1以下で、床面積が20㎡以下のもの)に設置してはならない消火器具が定められています。

 

具体的には、「二酸化炭素消火器」と「ハロゲン化物消火器(ハロン1301を除く)」です。
これらの消火器は、油火災や電気火災にも使用できますが、使用時にガスが空間内に充満してしまうと使用者が窒息してしまう可能性があります。
地上階など換気が確保できる場所はともかく、地下街や密閉空間で使用すると避難者や使用者に危険が及ぶため、設置が禁止されています。
ハロン1301を使用するハロゲン化物消火器は、人体への影響が少ないとされているため、例外的に設置が認められています。

 

消火器具の特性と設置環境を踏まえた消火器具の選定はとても重要です。
消火効果はもちろん大切ですが、使用時の安全性にも十分配慮することが求められます。

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事業運営と消防用設備等20

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今回は、消火器具の種類と火災の種類についてお話しします。

 

火災は、燃える対象や原因によって性質が異なり、それに応じて有効とされる消火器具も変わります。
消防法施行令別表第2においては、火災の対象物を、主に普通火災(A火災)、油火災(B火災)、電気火災(C火災)に分類し、かつそれぞれに対応する消火器具の区分が定められています。

 

普通火災(A火災)は、建築物その他の工作物が燃える火災で、水や強化液、泡、粉末を放射する消火器が有効とされています。
代表的なものとして、強化液消火器、ABC粉末消火器などが挙げられ、冷却作用や窒息作用によって火を抑えます。

 

油火災(B火災)は、ガソリンや灯油、食用油などの可燃性液体が燃える火災です。
これらは水に浮くため、水を使用するとかえって炎が広がるおそれがあります。
そこで、泡消火器や二酸化炭素消火器、粉末消火器など、酸素供給を断って火を抑えるタイプの消火器が適しています。

 

電気火災(C火災)は、電気設備や配線が原因の火災であるため、棒状の水を放射する消火器や、泡を放射する消火器を用いると感電する危険性があります。
この場合、絶縁性のある二酸化炭素消火器や粉末消火器が用いられます。

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事業運営と消防用設備等19

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今回は、消火器の能力単位と算定基準面積についてです。

 

消火器には、1台あたりの消火性能を示す、能力単位という考え方があります。
能力単位は、ある種類の火災に対してどの程度の消火能力を有するかを数値化したものです。
また、火災の種類には、A(普通火災)、B(油火災)、C(電気火災)があります。
例えば、A-2・Bー2・Cと表示されている場合、普通火災の能力単位は2、油火災の能力単位は2になり、電気火災にも対応していることになります。
なお、電気火災には能力単位の表示はありません。

 

建物に設置すべき消火器の本数を決めるの際に、この能力単位を用います。
具体的には、防火対象物の延べ面積を、算定基準面積で割った数字以上の能力単位が必要となります。

 
防火対象物の用途や規模に応じて算定基準面積は異なります。
映画館やネットカフェ、地下街などにおいては、算定基準面積は50㎡となります。
病院や飲食店、共同住宅などにおいては、算定基準面積は100㎡となります。
小学校や図書館、事務所などの場合、算定基準面積は200㎡となります。
防火対象物が耐火構造である場合、算定基準面積は2倍になります(必要な能力単位が半分になります)。

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事業運営と消防用設備等18

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今回は、消火器具の設置が必要な防火対象物についてのお話です。

 

消火器具は火災の初期段階で素早く消火活動を行うための重要なものです。
消防法では、建物の用途や規模に応じて、消火器具の設置が義務付けられています。
なお、消火器具には、消火器と簡易消火用具がありますが、実際には消火器が設置されることが多いです。

 

まず、防火対象物とは、火災が発生した際に人命や財産に重大な被害が及ぶ可能性がある建物や施設のことで、具体的には、消防法施行令別表第1に定められた学校・病院・劇場・店舗・事務所・工場・共同住宅などが該当します。

(※本ブログ公開時点)

 

設置義務の有無は、主に防火対象物の延べ面積・用途・構造などで判断されます。
例えば、映画館やカラオケボックス、入院施設のある病院、地下街などは、延べ面積に関係なく消火器具の設置が必要となります。
百貨店や幼稚園、共同住宅などは、延べ面積が150㎡以上の場合に消火器具の設置が義務付けられます。
小学校や図書館、事務所などにおいては、延べ面積が300㎡以上の場合に消火器具を設置しなければなりません。
また、電気設備がある場所や、多量の火気を使用する場所にも設置が必要です。

 

設置にあたっては、見やすく取り出しやすい場所に配置し、標識を掲示して誰でもすぐに使用できるようにしておくことも大切です。

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事業運営と消防用設備等17

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今回は、消火器具等の検定制度について取り扱います。

 

消火器などの消防用設備は、火災発生時に確実に機能しなければならないため、一定の性能や品質を確保する仕組みが必要です。
そのための制度として、型式承認と型式適合検定があります。

 

型式承認とは、検定対象機械器具である消火器具や消火薬剤などについて、その型式が総務省令に定める技術上の規格に適合しているかについて、総務大臣が承認する制度です。
量産前に行われるもので、この承認を受けなければ販売や設置はできません。

 

型式適合検定は、型式承認を受けて生産した個々の製品が、型式承認を受けた形状等と同一であるかを確認するための検査です。
検査は、登録検定機関である日本消防検定協会が行います。
合格したものには、検定合格ラベルが付与されます。
ラベルがない製品は販売、設置ができません。

 

検定の対象となる機械器具は、消火器、消火器用消火薬剤(二酸化炭素以外)、泡消火薬剤(水溶性液体用以外)、感知器または発信機、中継器、受信機、住宅用防災警報器、閉鎖型スプリンクラーヘッド、流水検知装置、一斉開放弁、金属製避難はしご、緩降機です。

(※本ブログ公開時点)

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事業運営と消防用設備等16

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今回は、消防設備士の種類と免状が不要な作業についてです。

 

消防設備士は、消防用設備等の工事や整備を行うために必要な国家資格であり、甲種と乙種に分類されます。
また、消防設備士の免状には1~7類と、特類の全8種類があります。
それぞれ、取り扱うことができる消防用設備等が異なり、試験も別々に設けられています。

 

甲種消防設備士は、防火対象物に対する消防用設備等の工事、整備の両方を行うことができます。
例えば、消火設備や火災警報設備、避難設備などの新設・改修工事を担当可能です。
乙種消防設備士ができることは、防火対象物の整備に限られるため、工事や設計はできません。
6類と7類は、乙種しかありません。
6類は消火器、7類は漏電火災警報器の整備に関する免状であり、いずれの設備も設置に免状がいらないためです。

 

免状がなくても工事や整備ができる消防用設備等もあります。
例えば、屋内消火栓設備やスプリンクラー、水噴霧消火設備などの電源、水源、配管部分、その他の設備の電源部分の工事、整備が挙げられます。
表示灯や、ホース、ノズル等の交換など、軽微な整備も免状がなくても可能です。

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事業運営と消防用設備等15

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今回は、消防用設備等の設置と定期点検についてのお話をいたします。

 

消防用設備等は、消防法施行令などに基づき、防火対象物の用途や規模、構造などに応じて適切な種類と数量を設ける必要があります。
対象となる防火対象物に設置した場合には、設置工事完了から4日以内に消防長または消防署長に届出を行い、検査を受けなければなりません。

 

なお、簡易消火用具(水バケツなど)や非常警報器具を設置した場合には、届出や検査は不要です。

 

消防用設備等の設置後は、適切な状態を維持するため、定期的な点検が行われます。
防火対象物の用途や構造、規模によっては、有資格者による点検が義務付けられています。

 

消防法では、防火対象物に設置された消防用設備等について、6か月ごとの機器点検、および1年ごとの総合点検が義務付けられています。
点検内容には、外観や機能の確認などが含まれます。
専門業者の方が事業所などの中で、避難器具の状態や警報器具の動作確認などをされている場面を見たことがある方もいらっしゃるかと思います。
点検結果は台帳に記録し、特定防火対象物は1年に1回、その他の防火対象物は3年に1回、所轄の消防長または消防署長に報告します。

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事業運営と消防用設備等14

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今回は、消防用設備等の設置単位について説明いたします。

 

消防用設備等の設置単位とは、消防法に基づき、どの範囲や区画に対して、どのような消防用設備等を設置すべきかを定めた基準のことです。

 

まず、原則として、1棟の防火対象物を1単位と捉えます。
消防用設備等の設置義務は、防火対象物の種類や、延べ面積に応じて定められています。
例えば、同一敷地内に防火対象物である建物が複数ある場合には、1棟ごとに延べ面積を算定して、消防用設備等の要否を検討します。

 

1棟の建物であっても、開口部のない耐火構造の床または壁で区画されている場合には、区画された各部分を別の防火対象物とみなして消防用設備等を設置します。
例えば、物品販売場と事務所が、窓や出入り口、換気口のない、耐火構造の壁で仕切られているような場合が考えられます。

 

複合用途防火対象物においては、原則として用途部分ごとに1つの防火対象物とみなし、それぞれに消防用設備等を設置します。
例えば、1階が飲食店、2階が事務所、3階が共同住宅になっている建物の場合、それぞれ別々の設置基準が適用されます。

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事業運営と消防用設備等13

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今回は、消防用設備等の内容について説明します。

 

消防用設備等とは、火災の予防・早期発見・初期消火・避難・延焼防止・消防活動の支援などを目的として、建築物や施設に設けられる各種の設備の総称です。
消防用設備等は、消防法に基づき、建物の用途や規模、収容人員に応じて設置が義務付けられております。
大きく分けて「消防の用に供する設備」、「消防用水」、「消火活動上必要な設備」に分類されます。
さらに、消防の用に供する設備は、「消火設備」「警報設備」「避難設備」に分けられます。

 

消火設備は、初期火災の段階で火を消し止めるための設備です。
消火器や屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、泡消火設備、ハロゲン化物消火設備、二酸化炭素消火設備などがあります。

 

警報設備は、火災の発生をいち早く感知し、建物内外に知らせることで、迅速な避難や初期対応を可能にする役割を担います。
代表的なものとして、自動火災報知設備、非常警報設備、ガス漏れ火災警報設備が挙げられます。

 

避難設備は、火災時に建物内の人々が安全に避難できるようにするための設備です。
誘導灯、誘導標識、避難はしご、救助袋、滑り台などがあります。

 

消防用水は、防火水槽またはこれに代わる貯水池その他の用水のことをいいます。

 

消火活動上必要な設備は、消防隊が現場で迅速かつ安全に消火活動を行うための補助設備です。
排煙設備、連結送水管、非常用コンセント設備などがあります。

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