相続財産管理人日誌19

毎度本ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

弁護士の鳥光でございます。

 

今回は、相続財産管理人の業務についての19回目の記事となります。

 

今回と次回に渡り、祭祀財産等についてお話しします。

 

相続財産管理人選任申立ての要件の一つに、相続人が不在であると考えられる場合というものがあります。

 

相続人が不在というのは、大まかに、法定相続人になり得る人がいないか、法定相続人がいたが全員相続放棄をした、という場合です。

 

法定相続人がいたケースにおいては、葬儀を済ませ、ご遺骨はお墓に安置されていることが多いです。

 

法定相続人がなり得る人がいないケースにおいては、孤独死などのことが多く、市町村等がご遺体の処理をされていることがあります。

 

このような場合、まずご遺骨の所在を確認しておく必要があります。

 

ご遺骨などの祭祀財産は、厳密には相続財産ではありません。

 

しかし、現実的には放置するわけにはいきませんので、相続財産管理人が最終的な措置をすることが多いです。

 

ご遺骨の所在が判明したら、預かっている人に連絡を取り、一旦引き取ることになります。

 

また、被相続人のご自宅に、ご先祖様やご親族様のお仏壇やご位牌があることもあります。

 

これらについても、ただちに無価値な動産として処分するわけにはいきませんので、措置を考える必要があります。

 

次回は、祭祀財産の処理について、説明します。