生活のミニマル化と相続

アクセスありがとうございます。

 

東京駅法律事務所で相続案件を担当している弁護士の鳥光と申します。

 

数年前から,ミニマリストという言葉が登場してきた記憶があります。

 

明確な定義は無いと思慮しますが,自らの生活にとって必要十分な物・法律関係のみを持って生活する人,というニュアンスだと思います。

 

このようにすることで,自分は何をどれだけ持っているのかが明確になり,管理の労力が減るという効能があります。

 

相続の観点からは,ミニマリストの趣旨と,生前整理・終活は非常に相性が良いと感じております。

 

著名なミニマリストの方も,(まだお若いのに)終活についてのご意見を述べていたりします。

被相続人が,生前整理として,必要最低限の物のみを持つようにして,所有物・法律関係を最小化しておけば,お亡くなりになった際,相続人が遺産を整理することが容易になり得ます。

 

預貯金等を1つの金融機関に纏めておけば,通帳やカードも1つで済み,口座の名義変更手続きも1回で済みます。

 

動産を極力減らしておけば,処分は簡単です。

私自身,昨年までは物を多く持っていましたが,かなりの量の処分をしました。

 

その過程で,預貯金等の金融資産の棚卸や,ほとんど使っていないクレジットカードの解約等も行いました。

 

自分が次の日,交通事故などで死ぬかもしれないと仮定して,自分の相続人が困らないようにするにはどうしたらよいか,という観点で片付け,整理を行っております。

 

通帳などの財産状況がわかる資料は一か所に纏め,自宅の賃貸借契約書など法律関係に関わる書類は纏めて一つのファイルに綴じました。

 

このような準備をしたうえで,遺言を作成し,付言事項に書いておけば混乱が起きにくいと考えております。