【受験シリーズ】5 教材は絞る

11月となりました。

 

今年もあと2か月程度となり,忙しくなってきた方もいらっしゃるかと思います。

 

弁護士法人心の鳥光でございます。

 

9月からスタートした受験シリーズの5回目です。

 

今回は,司法試験の勉強のための教材の選び方についてです。

 

決まった選び方はありませんが,教材は絞ることが鉄則であると考えております。

 

司法試験の受験生をしていると,様々な教材を目にして,誘惑にかられます。

 

この本の方が良いのではないか,あっちの問題集は誰かが良いといっていた,という思考が働き,ちゃんと読みもしないうちに別の本を買うというパターンに陥ることがあります。

 

結局何も身に付かず,時間だけがなくなります。

 

そのような事態を防ぐためには,全ての科目において,次の4種類の本のみを持ち,繰り返し読むことをお勧めします。

 

1 定番で信頼性のある基本書
2 判例集
3 受験予備校が販売している,条文の趣旨等が纏められた本
4 過去問題集

 

読む教材に信頼性があることを前提にすると,たとえば3種類の基本書をそれぞれ読むより,1つの基本書を3回読んだ方が,確実に早く,そして深く理解できます。

 

判例についても,もちろん原文を読むことは大切かもしれませんが,それよりも先に,百選等の判例集を10週読んで脳に焼き付かせることの方が必要です。

 

純粋未修だった人で,3年間ルーティンワークとして判例百選を読み続け,短答式で50位台の成績を取った人もいます。

 

単に司法試験に受かるというのであれば,定番の基本書と判例に載っている以上の知識は必要ありません。

 

逆に,定番の基本書,判例の知識を間違いなく引き出せることが極めて重要です。

 

そこで,過去問を繰り返し解き,かつコンパクトに論点がまとめられた受験予備校の教材を使用し,基本書・判例集の規範,論証をスムーズにアウトプットする練習をします。

 

他の教材に手を出すのは,その後で十分です。

【受験シリーズ】4 優先順位

11月になりました。

 

寒さも本格化していくと考えられます。

 

また,これからはインフルエンザも流行りだす可能性がありますので,対策を十分にしましょう。

 

弁護士法人心の鳥光でございます。

 

今回は受験シリーズの4回目です。

 

司法試験に向けた勉強をするうえで,小職が重視し,軸を置いていたことを,学習の対象,勉強方法,答案作成の3つの観点で照会します。

 

1 学習の対象
判例最優先を最優先して勉強していました。

ロースクールの教授も,敢えて学説には触れずに,判例のみを扱うスタイルである方が多かったことから,司法試験の問題に対しては判例に従って解答するのが筋であると考えていたためです。

学説については,規範として広く使われている例外的なものを除き,後回しにしていました。

下手に学説に手を出してしまうと,かえってわからなくなってしまう可能性もありましたし,何より小職は判例を学習するので精いっぱいで学説を勉強する余裕はありませんでした。

 

2 勉強法
とにかく書くことにしていました。

答案も作れるだけ作っていましたし,判例の規範等答案で使えそうなものを見つけた時もノートに書き写していました。

後日詳しく述べますが,読むと書くとでは記憶への残り方も違いますし,書くことで理解が進みます。

また,こうして作り溜めたノートを本番前などに使用していました。

 

3 答案作成
点数の取れる解答を書けるようになること以前に,書くスピードと腕のスタミナを確保することを重視していました。

頭でわかっていても,答案としてアウトプットできずに,採点者に対して表現できなかったならば何の意味もないためです。

上記2の勉強法により,速度を保ったまま答案を書き続けられる状態をキープするすることができます。

加えて,ある程度信頼性のあるグレードの万年筆を購入して使用していました。

万年筆はボールペンと違って紙との抵抗が少なく,構造的に文字を書くスピードを上げることができます。

また,いつも同じ万年筆で書いていると,万年筆のペン先が自分の書き方に合わせて摩耗し,より書きやすくなっていきます。